Book Impressions 【モンスター】 百田尚樹
作品名:モンスター
著者:百田尚樹
平成24年4月15日に株式会社幻冬舎により発行された。
田舎町でレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった。
【百田尚樹】
1956年大阪府生まれ。
放送作家として「探偵!ナイトスクープ」などの番組で活躍後、2006年に「永遠の0」で作家デビュー。他の著書に「輝く夜」「ボックス!」「海賊とよばれた男」など。
感想
醜い容姿に生まれたことによって、幼少のころから
「バケモン」「怪物」「ブルドッグ」等、様々な悪口を浴びせられた女性。
一度の整形から美しくなる喜びを知り、その後も整形を繰り返し
生まれ持った顔とは別れを告げ、まったくの別人となる。
美しくなることによって、周囲の反応も変化しそれに伴い、
本人の性格も変化している。
人間の本能的な心理が映し出されており、とても面白い。
また、幼少のときの唯一の美しい恋の思い出を
美しくなる糧・生きていく糧にしていく女。
私の、あなたの生きる糧とは、なんだろか…?